みなさん、こんにちは。
前回はVBAを記述するための準備と基本的な記述の仕方について紹介しました。

今回はVBAを記述するにあたって基本となる以下の3つのうちオブジェクトとプロパティについて学習します。
- オブジェクト
- プロパティ
- メソッド
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オブジェクトとは?
VBAで操作を行う「モノ」のことを言います。
(例)セル、シート、ブック
ワークシート上での通常の手動操作であれば、マウスやキーボードを使ってセルをコピーしたり、シートを削除したりが比較的簡単にできますね。
しかし、VBAではコピーや削除などの操作を全てコードの記述で命令していくので、「何を動かしたいのか」を明確にする必要があります。セルをコピーしたい!ブックを開きたい!シートを削除したい!などなど・・。
その何をがオブジェクトというわけです。
オブジェクトの階層構造
Excelのオブジェクトは階層構造で管理されています。階層は以下のようになります。
Excelアプリケーション
↓
ブック
↓
ワークシート
↓
セル
プロパティとは?
セルやシートなどのオブジェクトは、値や色などの属性を持っています。
この属性のことを「プロパティ」といいます。
例)セルの色、セルの値、フォントの色
プロパティの書き方
オブジェクト.プロパティ (プロパティを取得する時の書き方)
(例)セルの色、文字の色、セルの番地
オブジェクト.プロパティ = ○○ (プロパティを設定する時の書き方)
(例)セルの色を黄色にする。文字の色を赤にする。
基本的にVBAでは、「.」(ピリオド)を~のと訳します。「=」(イコール)は~をと訳します。
セルのプロパティ(例)
プロパティ | 説明 | 使用例 |
Value(バリュー) | 値 | Range(“C1”).value |
Address(アドレス) | セル番地 | Range(“C2”).Address |
Interior.Color(インテリア・カラー) | セルの背景色 | Range(“C3”).Interior.Color=vbBlue |
Font.Color(フォント・カラー) | 文字に色 | Range(“C4”).Font.Color= vbRed |
上記表の使用例に赤字でRange(“C1”)などと書いてあります。これはセルを表しています。
セルを指定する方法
VBAでセルを指定するには2種類の単語があります。
①Range(”C5″) |
レンジで括弧内にダブルクォーテーションでセル番地を囲む。 |
②Cells(5,3)またはCells(5,”C”) |
セルズで括弧内に行と列の番号を入れる。(列はアルファベットで表しても可) |
演習
レジュメ:「6.プロパティ」シート使用

'①
Sub セルに数値を入力()
Range("D8").Value = 100
End Sub
'②
Sub セルに文字列を入力()
Range("D13").Value = "テスト"
End Sub
'③
Sub セルに色を付ける()
Range("D17").Interior.Color = vbYellow
End Sub
'④
Sub セルに数式を入力()
Range("D23").Value = Range("C23").Value * 2
End Sub
まとめ
今回はVBAの基本となるオブジェクトとプロパティについて紹介しました。私の経験上、VBAコードを書くときに、頭の中でこれはオブジェクト、これはプロパティ・・・などと整理しながら書くとVBAの理解のスピードが非常に早くなります。
是非、参考にしてみてください。
次回はメソッドについて、紹介します。お楽しみに!!
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