みなさん、こんにちは。今年度(令和3年度)、我が社では昨年度に引き続きキャリアアップ助成金(正社員化コース)を申請したので、今回は必要書類やその記入例なども含めて皆さんにお伝えしたいと思います。
前回の申請に関する記事 ↓
令和5年度(2023年度)キャリアアップ助成金正社員化コース申請レポートはこちら↓
キャリアアップ助成金のパンフレットは80ページにもおよぶので、この記事では要点と大まかな流れを記しています。
法律に基づいた解説などが必要な場合は、社会保険労務士さんのHPなどをご参考ください。
令和3年度キャリアアップ助成金パンフレットはこちら
令和3年度キャリアアップ助成金(正社員化コース)の概要と変更点
そもそもキャリアアップ助成金はいくつかのコースに分かれております。助成金が創設された趣旨としては従業員の処遇改善です。
いくつかのコースの中の1つである「正社員化コース」は従業員を正社員等に転換した場合に助成金が受給できます。
6ヶ月以上雇用しているパートさんなどを雇用転換して、正社員として6ヶ月雇用した後、2か月以内に申請します。
正社員化コースの全体の流れ
手続きの流れ(正社員化コース)※下の図に沿って説明します。
Ⓐ キャリアアップ計画書
キャリアアップ助成金の各コースを実施するには、事前にキャリアアップ計画書をハローワークに提出しておく必要があります。
提出のタイミングは、正社員化コースでは転換の前日までです。
記入例
キャリアアップ管理者については、キャリアアップ計画書への記入以外に特に届出等は必要ありません。
Ⓑ 就業規則への規程
就業規則には以下の内容の記載が必須です。
- 転換の手続き
- 要件
- 転換の時期
当社の場合は以下のように規程しました。
- 転換の手続き:役員との面談にて転換を判断する
- 要件:勤続6ヶ月以上の転換を希望する社員
- 転換時期:給与締め日の翌日
これについては、正社員に転換する手順や基準をはっきりと規程させる目的があります。「面接行って」とか「試験を行って」とか「評価基準が~以上で」とかです。
規程した就業規則については、労働基準監督署への届出または、10人未満の企業の場合は従業員に就業規則は周知したという申立書が必要です。届出等のタイミングは支給申請までで良いようです。
Ⓒ正社員化コースの受給の条件
① 有期社員→正社員、有期社員→無期社員、無期社員→正社員のように雇用形態を転換すること。
※前述の「正社員化コース概要」の通り。
② 対象となる社員:雇用されている期間が6ヶ月以上有期、無期の雇用形態で雇用していた社員
※下のパンフの抜粋にあるように、有期社員、無期社員の定義が明確化されています。※例えば、有期労働者は雇用されていた期間が通算して3年以内の者とか注意が必要です。
助成金額がそれぞれ違うので、はっきりとした定義化は必要ですね。
対象となる社員 のその他の条件は、キャリアアップ助成金パンフP14~P15に記載があります。
③ 転換の際に賃金を3%以上増額させること。(前年度は5%だったのが、変更されています。)
賃金の増額については、手当でも可能です。
前年度は賞与も含めることができましたが、NGになっています。
要は、毎月成績によって変動したり、実費補填などは手当として認められないようです。
Ⓓ支給申請
転換して、6ヶ月分の賃金を支払った後、2か月以内の申請です。
当社の場合、申請してから、受給の通知をいただくまで4ヶ月程かかりました。
赤丸を付けている項目が正社員化コースの必要書類です。申請様式はこちらから
因みに、生産性要件を満たした場合、助成金額が増額になります。先述の参照「正社員化コース概要」をご確認ください。
令和5年度(2023年度)キャリアアップ助成金正社員化コース申請レポートはこちら↓
まとめ
助成金は毎年申請様式や要件の変更があります。今回のキャリアアップ助成金正社員化コースは、基本給の増額率が5%から3%になったり、賞与が算定から除外されたり、コロナへの対応があったり細かく変更がありました。
従業員の処遇改善、正社員化を後押ししてくれるこのような助成金は非常にありがたいです。
ただ、助成金は得てして、計画申請や支給申請が非常に煩雑です。今後も皆さんの手助けになるように助成金の申請の際は共有していきます。今後もよろしくお願いします。
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